抹茶生産全国2位射程内

静岡県の抹茶生産量が今年、県が目標としている550トンを超えることが確実となりました。100トン近い増産が見込めるためで、都道府県別生産量で現在の3位から2位への浮上が射程内に入ってきました。海外での抹茶人気を受けて、生産拡大や新規生産に乗り出す動きが加速しています。とくに海外の需要家はより高級な日本の抹茶を求めています。ただ、海外市場の茶の輸入基準は残留農薬などで日本よりも厳しく、有機栽培は虫害や一定期間、茶に覆いをかけるなど手間がかかるというリスクがあります。また、茶どころ静岡のブランドはあっても、高齢化による耕作放棄に歯止めがかかっていないのが現実です。今後、輸出を視野に意欲的な生産農家と茶商の積極的な取り組みによるビジネスの成功が静岡県の茶産業に求められています。