金融機関と上手く付き合う方法

 事業を継続していくうえで、金融機関とのかかわりはとても大切です。例えば、運転資金や設備資金などの融資ニーズが発生したときに、金融機関の支援は必要不可欠となります。

 そこで常日頃から金融機関とコミュニケーションをとりながら良好なパートナーシップを図ることが重要なポイントです。ぜひ下記をご覧になり、金融機関と上手に付き合ってください。

1. 金融機関交渉の基本

(1) 協議・稟議書を作成するために金融機関に「材料」を提供すること

・ 稟議書(協議書)を作成するために金融機関に材料を与えることが重要です!

 

(2) 情報を開示すること

・ 情報開示をメリットにする    →    発想を転換しましょう!

 

(3) 金融機関担当者とのコミュニケーションを大切にすること

・ 自社の業況、営業の取組み、新製品、資金繰り状況、他行の動き、今後の融資の必要性など

 

(4) 決算説明などを効果的に行うこと

・ 自社の属する業界全体の状況

・ あなたの会社の現在の状況

・ あなたの会社の決算(書)はどうだったか

・ 決算書をふまえ、今後、あなたの会社はどのように経営を行っていくのか

・ あなたの会社の今後の経営のなかで、金融機関に期待することは何か

2. あなたの会社を上手くアピールする方法

(1) 事業(経営)計画書を作成すること

・ 経営計画の重要性について理解することが大切です

 

(2) 自社の「強み」をアピールすること

・ 経営者、資産、技術力、販売力、業界 など

 

(3) 会社案内を作ること

・ 会社概要、事業概要、会社沿革、商(製)品、サービス、店舗、工場 など

  →  自社の「強み」を書くこと!

 

(4) 「経営者」をアピールすること

・ 金融機関は経営者のどこを見るか

  →  正直か

  →  仕事に対し情熱があるか

 

(5) 「現場」を見せること

・ 金融機関に「現場」を見せる時の注意点とは

  →  事務所、工場、店舗、倉庫 など

 

(6) プレスリリースを活用すること

・ パブリシティ(広告)を有効に活用しましょう!

3. 融資を受け易くする方法

(1) 「融資の5原則」を活用すること

・ 安全性、収益性、公共性、成長性、流動性

 

(2) 金融機関の意思決定の流れを知ること(支店長を攻略)

・ ポイントは支店長です!!

 

(3) 「稟議書」の内容を知ること

・ 会社概要、決算状況(過去3年)、最近の試算表内容、今期の決算見込み、金額・期間、返済方法、資金使途、金利、保全状況、返済能力、他行の支援状況、意見 など

 

(4) 「借入申込書」の効果的な書き方を知ること

・ 添付資料が融資審査に与える影響は大きいです

 

(5) 聞かれたことは丁寧に答えること

・ 金融機関は “根掘り葉掘り” 聞いてきます

 

(6) 「ノルマ」を利用すること

・ 金融機関にはノルマがあります

4. 金融機関取引を円滑に保つ方法

(1) 決算書は1年に1回提出すること

・ 金融機関は継続的に決算書提出を求めてきます!

 

(2) あなたの会社のことを分かっておいてもらうこと

・ どのような時にあなたの会社のことを金融機関に伝えたらよいか

  →  決算書ができた時、半期の決算が終了した時、毎月の資金繰り表を提出する時、役員の改選時、大口販売先や大口仕入先に変更があった時、新製品が完成した時 など

 

(3) 融資の他金融機関への借換えは慎重に行うこと

・ 営業店担当者にとって借換えは屈辱です

 

(4) 融資を受けた「成果」を見せること

・ 融資を実行した金融機関は、「その後」のことを心配します!

・ 心配を取除くために行うべきことは

  →  設備の状況を見てもらうこと、設備への投資効果を知らせること、設備投資による増益効果を知らせること

 

(5) 後任者に自社のことを一(最初)から説明すること(金融機関担当者が転勤した場合)

・ 説明資料を作成のうえ準備しておくこと!