企業の設備更新で生じた、まだ使用可能なIT(情報技術)機器が大量に廃棄されています。内部データを消去すればそのまま再利用(リユース)が可能な状態でも、分解や記憶媒体の破壊処理を選択する事例が多く、データ消去への理解不足が普及の壁となっています。ESG(環境・社会・企業統治)意識の高まりもあり、処理ルールを見直す企業も出てきました。このような「廃棄ありき」の現状は、データの取り扱いや保存状況に疎いが故にさらに深刻な状況を招くことにもなりかねません。正しい知識を持ち、ムダを省くための取り組みを進めることが日本のIT産業を一段と成長させるために不可欠です。