コンプラ違反倒産が過去最多

粉飾決算などコンプライアンス(法令順守)違反が発覚し、借換え融資などを受けられずに倒産する企業が増えています。コンプラ違反関連の倒産は、2023年1~8月で228件と前年同期比39%増加し、同期間で過去最多でした。新型コロナウイルス禍の融資金融機関が審査の質よりスピードを優先させた副作用が出ているとみられます。コロナ禍の資金繰り支援は、倒産抑制に寄与した半面、本来なら淘汰されるべき企業(ゾンビ企業)の延命にもつながりました。今後、金融機関は事業の成長性をしっかり見極める事業性評価を実施することが重要です。事業性に問題があれば、廃業や他社によるM&A(合併・買収)を含めた方向性(あるべき姿)を示していく姿勢が求められます。