中国の農民工と呼ばれる出稼ぎ農民の高齢化が製造大国としての地位を脅かしているようです。農民工のうち50歳超が3割を超えています。肉体労働が厳しくなり、高学歴化が進む若者と同様に製造業離れが進んでいます。中国も人手不足で人件費が上昇し、中国での生産はコスト面での優位性が薄れてきています。中国は今まで安価で豊富な労働力などを武器に外資企業を誘致してきましたが、最近では米中対立をはじめ地政学リスクへの意識が高まり、外資は中国に一極集中したサプライチェーン(供給網)の再編を促進しています。このままコストが上昇すると中国以外の新たな供給網を探る傾向に拍車がかかりそうです。