「ヤブ蚊前線」の北上化

蚊が媒介する感染症の脅威が増しているようです。地球温暖化に伴い、デング熱をうつす蚊の生息域は100年で450㎞ほど北上し、2025年には北海道南部まで進出するとみられています。駆除を進めても殺虫剤に耐性を持つ蚊が出現する可能性があります。北へ北へと移動し続ける「ヤブ蚊前線」が列島を覆う日が来るかもしれません。一方、蚊から学ぶことも多いようです。例えば、糖尿病の患者らが血糖値を測るため採血する際には、痛くないよう蚊の針を参考に開発された針が使われています。蚊が血を吸うときに麻酔の役割を果たす唾液を研究し、薬の開発に役立てようとする動きもあります。人間の英知への追求、いやあ~驚きの世界です。