2026年も早いもので2月半ば近くとなった。当たり前だが新年という感覚はとっくにどこかへ吹っ飛び、現実に戻され、確定申告や年度末が決算となる企業では何かと忙しない時期でもある。
さて、「二月堂の修二会(お水取り)」は、奈良・東大寺で毎年2月に行われ、千年以上一度も途切れたことのない行事だそうである。これは派手さよりも続けることに価値があるとか、日々の基本業務や顧客対応の積み重ねが信頼とブランドをつくるとか、短期の成果より継続できる仕組みづくりが小規模事業者や中小企業の強みになるとか等々のビジネス上の解釈にも通じる。
特に2月は成長が見えにくい時期であるが、見えない努力を続ける力が、春以降の成長を支える、そんなメッセージにも思えてくる。
2月は1年で最も短い月であるが、経営においては非常に重要な意味を持つ時期である。年度末を控え資金、人、モノの最終調整を行う仕込みの月ともいえる。
そこで、まず意識したいのは、資金繰りの見直しである。3月は支払いや納税が集中しやすいため、2月中に入出金予定を洗い出し、資金不足の芽を早めに摘んでおくことが大切である。
次に在庫と業務の整理である。年度をまたいで滞留する在庫は、資金を眠らせる原因になる。売れ筋や死に筋を整理し、3月に向けた販売施策を考える好機とすることが重要である。同時に日々の業務フローを見直すことで、来期の生産性向上にもつながる。
さらに、来期の小さな目標設定もおすすめしたい。会社全体の大きな事業計画とは別に、「新規取引先を1社開拓する」「既存顧客への提案回数を増やす」といった個々の行動目標で十分である。2月に気持ちを高揚させることで、4月のスタートダッシュが変わるのだ。
寒さで気持ちも内向きになりがちな2月だからこそ、足元を整え、未来に、あるいは不測の事態に備えることが必要である。
この静かな一手が春以降の成長を大きく左右する。2月はそんな好機と捉えるのも悪くはない。
