雨上がりの会議に効果あり!?

 「雨の日はどうもモチベーションが上がらなくて困った」といった経験はないだろうか?これには気圧(気体の圧力)というものが深く関係しているらしい。多くの人は、ふだんから気圧の変化をそれほど気にはしていない。

 しかし、空気を吸って生きている以上、気圧が下がる(空気が薄くなる)ことは、気持ちが落ち込んだり、ストレスが溜まったりする要因になるようだ。

 つまり、人間は気圧が下がると本能的に不安を感じたり、イライラしやすくなったりする傾向があるといわれている。

 故に、雨が降って気圧が低下したときに、会議を開いてもよいアイデアや活発な議論が出ないのである。アメリカの心理学者によると、気圧の下降時に人は軽いうつ状態となり、問題解決能力が低下するという調査結果が報告されている。そんなときにわざわざ会議を開いても活発な議論は期待できないということである。

 また、ある実験によれば、そういう状態のときに会議を活発にしようと、冷暖房を調節したり、熱いコーヒーを飲んだりしてもそれらの効果はほとんどないという。

 反対に雨上がりの晴れた日のように、気圧が上昇時の会議はよいアイデアが期待できるという。そういわれると筆者にも過去にそうした体験がなくもない。確かに雨上がりは、心の内側から洗われるようで、外の景色もクリーンに見え、モチベーションが上がってくる。どうやら人が不快に感じる環境下では、主催者の要求に応じたいと思う確率が下がるのは間違いないところだろう。

 うっとおしい梅雨時を控え、自社(店)にとって、新しい商品・サービス、イベントの企画、開発や、重要な決断をするときは、試しに雨上がりに会議を開いてみるなど、いつもと少しだけ違った環境に変えてみることもときには必要ではないかと思う。実行した際には、その結果(効用)についてもぜひ聞いてみたい。