御社の「看板」に偽りはないですか? (看板 = 経営力)

 チラシ、ホームページ、ダイレクトメール、名刺、会社案内などあらゆる販促手段のうち「看板」ほど、日常生活の用語としてよく使われている言葉はない。例えば、「看板商品」「看板役者」「看板娘」「看板倒れ」「看板に偽りなし」等々。このように日本人は「看板」という言葉を単に物質としての看板(= 宣伝・広告のために店舗に取り付ける物体)という意味以上の深い意味合いや思い入れを含んで使っている。元来、看板は「人目につくように書いたもの」という看板本来の意味が「人目をひき客を呼び込むもの」に転じ、さらには「その店の代表、ナンバーワン、すべてを表現するもの」という意味まで昇華してきた。そのようななかで、私たちは「看板」という言葉を使っているというわけである。正に看板とは、「その企業、店の一番・代表でお客さまを呼び込む」ものなのである。
 経営者にとってもお客さまにとっても、これほど大切で馴染みの深い販促媒体でありながら、最近はあまり看板に関心を向けない経営者が多いと感じているのは筆者だけであろうか。
 看板の見直しで知名度向上や売上げアップを図る際の主なチェックポイントは以下のとおりである。

◆業種を明確にすること

 目立つことも大切だが、何屋(業種)であるかその存在を知らしめ、一目瞭然で通行客にわかることが最重点。具体的には、通行客や車両客の目線から見て、目に飛び込んでくる位置に看板が出ているか?進行方向に対して直角に配置されているか?

 

◆商品やサービスを明確にすること
 よく買ってくれる売れ筋商品やサービスを明確に表示しているか?店内の活気や様子が外を通るだけで興味を引くようにイメージできているか?

 

◆自社の強みやセールスポイントを看板に的確に反映させること
 商品のセールスポイント・魅力や他社との差別化ポイントを見つけ出して、自社のオリジナルな部分を看板に表現しているか?


 看板を作り換えることで売上げが10%程度アップするという説もあるし、筆者の周辺でも看板リニューアルで経営者や従業員のモチベーションが上がったという事例もある。一度、自社の看板について見直しをしてみてはいかがだろうか。