「パブリシティ」を有効に活用しない手はない!

 「パブリシティ」とは一体何のことだと思われるだろうか?「パブリシティ」とは、企業が報道関係者に企業に関する情報を提供する活動で広報と訳する。つまり社会的役割として報道機関の公共性を巧に利用することで、報道機関が「知らせる情報」の提供をとおして、人々が「知りたい情報」の需要に応ずる情報活動である。
 また、広告が有料伝達手段であるのに対して、「パブリシティ」は無料無償のサービス行為である。
 したがって、記事や報道についてはチェックできないが、「パブリシティ」は広告と比較して、より信頼性は高く、会社への信頼、商品・サービスの評判などを形成するのに大きな役割を持っている。
 昨今、企業においては「パブリシティ」の意義を重視し、社内に広報部門を新設するなど前向きに取組んでいるケースが目立つ。
 筆者のところに相談に来る経営者にも、技術力やサービス力はあるのに売上に結びついていないという事例は多い。ヒアリングを重ねていくと、それらの原因がPR不足であるということが少なくない。
 読者のなかにも「新しい商品を開発した。当地域に関する商品を販売することになった」、とか「当地域で初めてのサービスを提供することになった」、「他社と共同で商品開発を行うことになった」という場合、どこへどのようにPRしたらよいかわからないといったことがあるのではないだろうか。
 「うちなどはどうせ取りあげてもらえない」と初めからあきらめる必要はない。一般的にひとつの紙誌に掲載されたネタは他紙誌に掲載されにくいことを考慮すれば、どうせやるなら複数の新聞社などを同時、同列に対応することを推奨したい。
 その点、最も身近な存在として頼りになるのは、浜松商工会議所5階にある浜松経済記者クラブのプレスリリースの活用である(各社のポストにプレスリリース資料を投函)。現在16社のマスメディアが加盟しており、内容の大小を問わず日々新たな情報発信が行われている。
 プレスリリース資料作成のポイントとしては、内容をA4用紙1枚~3枚程度で簡潔にまとめ、記者が見やすい資料を作成することや、キーワードとして○○地域初、○○業界初、○○大学と連携、○○地域ナンバーワン、○○効果○○%アップ、○○地域の経済活性化に貢献などのキーワードを入れると記者の目にとまりやすくなる。
 「パブリシティ」を有効に活用しない手はない。ぜひ一度試してみてはどうだろうか。