「雨の日=集客減」の発想を止める!

 今年もGW(ゴールデンウイーク)が近づいてきた。昨年は新型コロナウイルス感染拡大の影響により、緊急事態宣言が発出され外出自粛を強いられた。今年のGWに期待を寄せる企業やお店も多いと思われる。おそらくその大半がコロナの状況も気になるだろうが、天気の具合も気なるところである。

 さて、「お天気ビジネス」なるものが結構繁盛しているらしい。仕事の内容は、顧客の指定する地域に限定した局地予報を提供したり、気象情報をもとに顧客の生産や販売を効率化するコンサルタント業務を行ったりするものである。

 顧客の一つはコンビニだそうだ。コンビニの商品は天気によって、売れ行きが大きく左右される。暑い日はアイスクリームが飛ぶように売れ、雨が降れば極端なまでに客足が落ちるのだ。そこで、地域の天気や降水確率、風向きなどの予測(情報)を商品仕入基準の参考にしているのである。

 筆者も以前に同じようなことを考え提案している。具体的には、アウトドアスポーツ施設を経営支援している際に、GW時に天気が悪ければ集客減になり、売上がガクっと落ちることから、民間気象予報会社との契約を提案したことがあった。もし、予め(長期的な見通しが可能だとなお良い)GW時に天気が悪いことが分かっていれば、事前に室内施設での集客を促進するための販売促進などリスクへの対策がスムーズに構築できるからだ。

 翻ってコロナ禍の今なら、売上減少対策として、さしずめ「オンライン〇〇」の実施とでも提唱するのであろうか。例えば、飲食業(居酒屋)ではオンライン飲み会、トラベル事業では、オンライン旅行、ブライダル事業では、オンライン挙式というのも行われている。

 これなら、収益性の面で課題を残すものの、経費負担は軽減できるとともに雨の日やコロナ禍においても十分対応が可能である。世の中、お天気の良し悪しに左右される商売は結構たくさんある。

 ここは一つ、お天気の悪さやコロナ禍というハンデを逆手にとって、オンラインでの商売も検討してみてはいかがであろう。

 これからGWや梅雨の時期を控え、「雨の日=集客減」のマイナスの発想を変え、プラス思考で前向きに対応することの重要性を改めて感じた次第である。