御社は、スタッフが笑顔で働けていますか?

 AIG全英女子オープンを制し、日本勢42年ぶりのメジャー制覇となった渋野日向子選手。弱冠二十歳の彼女の強さの秘訣として、笑顔を絶やさないことによるマインドタフネスがあると言われている。
 では、笑顔がもたらす経済効果はどのくらいあるのだろうか。「スマイル ゼロ円!」皆さんがお馴染みの大手飲食企業の販促である。このスマイル=笑顔は商品ではなく、価格がついているわけでもない。
 しかし、この笑顔の経済効果は計り知れないものがある。実際、テレビのCMや広告に赤ちゃんなどの笑顔を用いているケースは多くあるが、これは視聴者の『共感を得る』という点で抜群の効果を発揮している。
 社会生活の中でも、店舗を利用する消費行動の他に、仕事においては営業など人と接する機会は山のようにある。こういった人と接する中で、仏頂面で接客されるのと、はち切れんばかりの笑顔で接客されるのでは相手の印象は大きく変わってくる。
 筆者は日常よくコンビニを利用しているが、行く店それぞれ店員さんにもいろいろなタイプがあって実に面白く興味深い。明るい人、暗い感じのする人、声の大きさやイントネーションにもそれぞれ個性が出る。
でもよくよく考えてみると、一番多く足が向くコンビニは、いつも「笑顔」で接客してくれる感じのいい店員さんのいるところである。敢えて言うならこの「いつも」が肝心である。理由は、一過性ではなく継続性のあるサービス提供に大きな付加価値があると考えているからだ。
 多少横道にそれてしまったが、笑顔は大きな経済効果をもたらすことはご理解いただけたと思う。ただし、飲食店の接客でよく見受けられることだが、笑顔は強要されてできるものではない。もちろん接客マナーとして教えることは重要あるが、企業や組織として考えるべきは、「どうすればスタッフが笑顔で就業できるか」ということである。スタッフが会社の経営方針やリーダーに共鳴・共感し、モチベーションが高まれば笑顔は自然と出てくるものである。働く人たちの意識や心が変われば必ず業績は変わる。その原動力は「笑顔」である。
 御社は、スタッフが笑顔で働けていますか?